
2009年3月期は、米国サブプライム・ローン問題に端を発した世界的な金融市場の混乱が続く中、2008年9月15日の米国リーマンブラザーズ証券の破綻をきっかけとした世界的な金融危機が起こり、世界中の金融資産の価格が急落するとともに、世界経済も大恐慌に匹敵するほどの景気後退を経験しました。その後、世界各国が協調して行った積極的な金融緩和政策と大規模な財政支出による需要創出策が奏功し、金融市場と世界経済は底打ちをみせ、世界経済は新興国を中心とした景気拡大局面へと向かいつつあります。
しかしながらリーマンショック以降、海外投資家が日本株市場から資金を引揚げる動きは継続しており、当社も一部顧客による資金引揚げを経験するなど、日本株を取り巻く資産運用ビジネスは厳しい状況となっています。そうした中、確実に収益を確保できる事業体質とコスト構造へと転換し、きたる事業環境の反転への体制を整えるため、2008年10月並びに2009年2月の二回に渡り、希望退職者募集を含む経営改革案を実行いたしました。また2008年12月、“Center for Asia Investment Intelligence”を確立する一歩として資本参加していた韓国コスモ社の発行株式の一部を、韓国ロッテグループの関係各社に譲渡する契約を締結いたしました。これからの成長が期待できる韓国の投信ビジネス市場において、韓国ロッテグループの持つブランド力と韓国でのプレゼンスが当社の有力なグループ会社である韓国コスモ社の更なる成長を加速させるものと考えております。
2010年に入っても世界的な金融市場と実体経済が受けたショックの余波は残っており、日本株のパフォーマンスも他国市場に出遅れた状況ではありますが、世界的な脱化石燃料社会に向けた環境投資と新興国における消費者層の拡大という世界的な大きなトレンドがより明確になったことで、魅力的な投資機会が数多く生まれてきています。資産運用業界を取り巻く厳しい環境は続いておりますが、事業価値と比べて割安になった企業が数多くあることから、中長期的な視点で投資を実践するスパークスにとって、千載一遇のチャンスの時がきたと強く感じております。世の中が大きく変化するときに生じる投資機会を的確に捉えながら新しい道を切り拓き、今後の成長につなげてまいりたいと考えております。
最高経営責任者として更なる努力・精進を重ねる決意を新たにし、自ら先頭に立って「世界で最も信頼・尊敬されるインベストメント・カンパニー」としての道を切り開いていきたいと思います。今後とも、皆様のご支援を賜りたく存じます。よろしくお願い申し上げます。
2010年1月
