スパークス・グループ株式会社

19:中長期的に利益を出していく

株式への投資態度

今、日本の株式市場にはどのぐらいの市場参加者がいると思いますか?
日本取引所グループの調査によれば、2021年3月末時点の日本の個人株式投資家の数は5981万人と言われており、年々その数を増やし続けています。
そして、その膨大な数の株式市場参加者の多くが「短期的に利益を出す」ことが株式投資の目的であると思っているのではないでしょうか。

「ほんのひと握り」に入るために必要なこと

すでに投資を経験したことのある人であればおわかりの通り、株式投資で長期的に利益を出していくのは本当に難しいのです。偶然、ラッキーで短期的に利益を出せる人はいるかもしれませんが、ラッキーな利益は決して長続きはしません。中長期的に利益を出し続けられる人は、ほんのひと握りです。
このひと握りの中に入るために必要なこと、それは「企業の実態価値と価格(株価)との間に生じる差異の裁定機会に主体的に参加すること」だと私は考えています。これはスパークスにおける投資の定義です。
多くの人が参加する株式市場において、中長期的に利益を出すためには、自ら考え行動するというスタンスが必須です。それゆえ「主体的に」実態価値と価格の差異の裁定機会に参加することが欠かせません。
では、「裁定機会に参加する」とは具体的にはどういうことでしょうか。

「割安な状態」にある銘柄を見つけ出す

まず、当たり前のことですが、株式市場で利益を出すためには、「安く買って高く売る」ということが大前提ですよね。
実質的な企業の価値よりも安い株価がつけられている、「割安な状態」になっている銘柄を見つけ出すのです。
この「割安な状態」というのは、その企業の実態価値が、まだ多くの投資家に見つけられていない、という状態です。
こういった状態にある銘柄を購入するということは、「投資家の多くがつけた値段」に対して、「いや、みんなはまだ気づいていないが、この企業にはもっと価値がある!」と異を唱え、実際に株を購入するということです。
これには、相当な覚悟と徹底した調査分析が必要です。
ベンジャミン・グレアムさんは著書『賢明なる投資家』で、投資と投機について、こう述べています。
「投資とは徹底的に分析し、元本の安全性を守りつつ、適正な利益を得るような作業だ。この要件を満たさないものは投機だ」と。
このグレアムさんの言葉をかみしめながら、主体的に行動する投資家を目指していきたいですね。