スパークス・グループ株式会社

21:主体的に参加し、仮説を共有する

価格の裁定機会への参加

「主体的に」参加することが重要

繰り返しになりますが、スパークスの投資の定義は「企業の実態価値と価格(株価)との間に生じる差異の裁定機会に主体的に参加すること」です。特に強調しておきたいのは、「主体的に」参加するという部分です。
価値というのは、対象に対して受動的であっては測ることができません。客観的ということはありえず、主観的であることが価値評価には不可欠ということから、この表現を盛り込んでいます。「主体的に」参加するからこそ、実態価値と価格の差が見えてくるのです。
例えば、ソニーについて現在の株価よりも実態価値は高いという仮説を持ったとしましょう。なぜそう思ったのか。仮説を導き出すにも根拠は必要です。
ソニーが高いシェアを誇る画像処理用半導体の需要が一般に想定されるよりも大きいのか、プレイステーションが年末クリスマス商戦で期待よりも売れる可能性があるのかなど、運用者には実態価値と価格の差異が生じていると考える根拠の徹底的な説明が求められます。
「主体的に」参加することをしないと、仮説が外れた場合でも修正方法が見つけられず、投資は中途半端でいい加減なものになってしまいます。

共有した仮説をベースに客観的に分析

スパークスを卒業し別の運用会社で働く人と、先日、話す機会がありました。彼女は、「スパークスのファンドマネージャーは、誰もが自分が投資したい会社について、情熱を持ってきちんと言葉で説明してくれた」と振り返ってくれて、とても嬉しく思いました。
投資という、人格とインテリジェンスを売る仕事のプロフェッショナルになるためには、運用者たちが「仮説を共有する」ことが何よりも大事と考えています。共有した仮説をベースに企業の実態価値と株価の差異をできる限り客観的に分析します。
そして最後は「主体的に勇気をもって裁定機会に参加する」。これこそが、スパークスウェイの原点です。