スパークス・グループ株式会社

株主投資家の皆さまへTo our shareholders and investors

株主の皆様には、日頃より格別のご理解、ご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。

当社グループの前期末(2025年3月末)運用資産残高(AUM)は、前々期末(2024年3月末)に比べ0.9%減少して1兆8,720億円(注1)となりましたが、年間を通じた平均AUMは、1兆9,122億円に増加したことで残高報酬は15億99百万円増加し158億57百万円となりました。安定的に稼ぐ力である基礎収益(注2)は67億22百万円と前々期に続けて過去最高(2024年3月期 63億48百万円)を更新し、スパークスを支える土台は着実に強くなっております。これに加え、未来創生ファンドで初めて8億円の成功報酬を計上したことを含め18億97百万円を計上し、営業利益は77億17百万円(前期比3.2%増)に増加しております。日本株式長期厳選投資戦略や日本株式中小型投資戦略など伝統的な投資戦略と日本株式ロング・ショート投資戦略、日本株式価値創造投資戦略、再生可能エネルギー投資戦略やプライベート・エクイティ投資戦略などオルタナティブの投資戦略を併せ持つプラットフォームによる残高報酬と成功報酬のハイブリッド型収益モデルが機能し、収益力の高さを維持しております。
各投資戦略を一つ一つ丁寧に育て、事業の柱にしてまいりました。前期末時点では、当社グループAUMの25%が実物資産やプライベート・エクイティ投資戦略に対するものとなり、これらの戦略は運用期間が長期の契約であるため収益の安定性が増し、株式市場が大幅に変動するような不測の事態に対しても十分な備えができた事業ポートフォリオとなっていると考えています。これらスパークスの持つユニークさを強化・拡充してまいります。

AUMは、前期において過去最高を達成するところが見えてきてから停滞している状況が続いてきました。目標である2026年3月末におけるAUM3兆円の達成は、客観的にみれば、非常に厳しい状況に変わりありませんが、引き続き国内外のお客様からスパークスへの期待は変わっておらず、この期待にお応えすることで、先ず過去最高のAUM2兆241億円を早期に達成することが可能と考えております。スパークスらしい取り組みを通じて、持続可能な社会の実現に貢献する新たな投資戦略を生み出し続けることで、達成時期は遅れたとしても引き続きAUM3兆円の目標を目指してまいります。

最後に「世界で最も信頼・尊敬されるインベストメント・カンパニーになる」ことで「世界を豊かに、健やかに、そして幸せにする」を実現するため、引き続き努力精進してまいりますので、皆様には今後ともご指導、ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。

2025年6月
スパークス・グループ株式会社 代表取締役社長
阿部 修平

  • (注1)当年度末(2025年3月末)運用資産残高は速報値です。
  • (注2)「基礎収益」とは事業の持続的かつ安定的な基盤となる収益力を示す経営指標であり、その算定方法は以下のとおりです。
    基礎収益=残高報酬(手数料控除後)-経常的経費